生チョコは海外ではガナッシュと呼ばれます。この2つは広義には同一ですが、狭義でいえば、生チョコは「単体で食べられるもの」、ガナッシュは「単体ではなく、他の食材に用いるもの」という感じで分かれています。
ガナッシュの知られた使用例といえば、チョコレートパフェのアイスクリームに垂らされている液体状のチョコと考えればわかりやすいのではないでしょうか。
誤解のないように書きますが、ガナッシュは生チョコやブランデーの配分はまちまちで、ほとんど液体状のものから生チョコのように柔らかいものまで、食材に応じて固さを変えるので「これがガナッシュだ」と1つを指して言えないのが現状です。
ガナッシュはフランス語で「まぬけ」みたいな意味の用語で、これはチョコを溶かしてお菓子を作っていた新米が誤って生クリームを落としてしまい、親方から「ガナッシュ!」と怒鳴られたのが語源とされています。
単体で食べられる生チョコは歴史が浅く、作られたのは昭和63年(1988年)の日本です。
日本では生チョコに関する定義が公正取引委員会の「チョコレート類の表示に関する公正競争規約」で具体的に定められています。
この規約の第4条3項に
(3)「生チョコレート」
次のいずれかの基準に適合するチョコレート又はチョコレート菓子に限り表示することができる。ただし、第3条第1項第1号に規定する種類別名称として「生チョコレート」と表示してはならない。
「ア」 チョコレート生地にクリームを含む含水可食物を練り込んだもののうち、チョコレート生地が全重量の60パーセント以上、かつクリームが全重量の10パーセント以上のものであって、水分が全重量の10パーセント以上であること
「イ」 「ア」に適合するチョコレートにココアパウダー、粉糖、抹茶等の粉体可食物をかけたもの、又はチョコレート生地で殻を作り、内部に前号に適合するチョコレートを入れたものであって、当該チョコレートが全重量の60パーセント以上、かつ、チョコレート生地の重量が全重量の40パーセント以上であること
(一部加筆しています)
つまり。商品名で「生チョコ」と銘打つには上記の規定を守る必要がありますが、種類別名称で「生チョコレート」と銘打ってはいけないことになっています。
|