用意する材料
小麦粉(薄力か中力)        200g
バター(有塩)             200g
砂糖                   150g
卵黄                  2個分
バニラエッセンス            少し
チョコチップ(任意)          50g

まずは、バターをクリーム状にします
木へらで混ぜるのが無難です。「混ぜる」と簡単に言ってますが、実際には「混ぜて!混ぜて!混ぜる!」と気合いれないといけません(逝)
冷蔵庫だしたてでは固いため、やわらかくする必要があります。常温にさらして置くと自然と柔らかくなりますが、そんな時間はかけらんね〜よという人が大半と思いますので、電子レンジで温めて柔らかくしましょう。
電子レンジ600wで20秒ほど温めれば結構柔らかくなります。温めすぎると油状になります。油状になったらアウトです
余談ながら、この写真では金属のボールに入れていますが、当然ですが、このまま電子レンジで温めると火花が散ります(逝)。

バターをクリーム状にしたら砂糖を全量入れて木へらで混ぜます
まぜ終わったら卵黄を入れてまた木へらで混ぜます

卵黄を入れて混ぜ終わったら小麦粉を入れましょう。写真ではふるっていませんが、基本的に電動の泡だて器を使わない場合は、すべてふるいをかけてダマを排除したほうがいいです。
焼いたときに、クッキーの中に白い塊が残っちゃいますよ(逝)

小麦粉を全量入れて、バニラエッセンスを少量入れたらこねこねします。木へらでもいいですが、手でやったほうがいいです。「こねてこねてこねてこねてこねて・・・・・・」という感じです(謎)。
写真ではビニール製のキッチン手袋を使用していますが、素手でも問題ありません。ただ、めっちゃ油ギッシュになりますよ(汗)

お好みでチョコチップなんかを入れてもいいでしょう。写真は入れる前ですが・・・。こねこねするとこんな感じに生地ができあがります。

生地ができたら、厚手のビニール袋にいれて、麺棒かなんかでやや薄くのばします
麺棒は普通のご家庭にはないと思いますので、不均一でも手でのばすという方法もあります。経験上、すりこぎは短すぎて使えないです(逝)。

生地をのばしたら冷蔵庫で1時間ほどねかせます
自分ちの冷蔵庫内ですが、食材がほとんどないですね(汗)

冷蔵庫でねかし終わったら型抜きして焼きますが、オーブン用の受け皿にちょっとクシャクシャにしたアルミホイルを敷き、その上に型抜きしたクッキー生地を置きます。アルミホイルを敷くのは、焼いて取る時に楽という理由です。

オーブンで焼きましょう〜。
170℃で15分ほど焼きます

焼き上がり〜。
形がおもいっきり崩れていますね(汗)。

焼きあがったクッキーを皿に集めました。
クッキーは焼きたてはあまりおいしくなく、冷ましてから食べたほうがおいしいです〜。




余談・・・

このクッキーレシピは、とあるサイトを参考にしていますが、そのサイトでは、材料が小麦粉:バターが1:1になっています。うちでもそれに準じて作ったのですが、他のサイトや、オーブンレンジ(東芝製)の取説に付属している料理集をみると2:1なんですよね。だから、焼いたときに広がるんでしょうかね?
左の写真はあまり間隔をとらずに焼いた結果・・・

なんじゃこら〜(´Д`)y━・~~
今度は小麦粉:バターの比率を2:1で作ってみよう・・・。
(その際は上記材料の小麦粉が400gになります。結構多い量になるため、小麦粉を200gのままで、他の材料を半分にして作るのがいいかもしれません)





 広義のクッキーの話になりますが、登場したのは縄文時代とされています。縄文時代の遺跡からクッキー状の炭化物が見つかったため、大きさがクッキーと似ているため「縄文クッキー」と名付けられました。この縄文クッキーは多くが炉の灰の中で見つかっているために、石焼き芋みたいに可燃物の中に入れて焼いていたと想像されます(土器内の料理を煮終わった時に残熱で焼いていた可能性もあります)。
 この縄文クッキーは多くのサイトでレシピがあります。木の実を使っていたのは確実ですが、他はどういうものを使っていたのかはよく分かっておらず、作り方も不明のため、縄文クッキーを取り上げているサイトのすべては推定の域を出ていません。弥生時代以降は完全に廃れてしまっているので、あまりおいしい食べ物ではなかったと想像されます。

 今に通じるクッキーが登場したのは、7世紀のイラン(当時のペルシャ)だと言われています。ほぼ同時期に、ウマイヤ王朝(いわゆるイスラム帝国)が今のサウジアラビアからイランを征服し、北アフリカを進撃しスペインまで征服したので、それに乗るような形でヨーロッパに伝わったと考えるのが一般的でしょうが、十字軍以降からレシピの書物類が増えだすため十字軍の帰還兵が持ち込んだとも言われています(サトウキビをヨーロッパに持ち込んだのは十字軍の帰還兵でした)。実際の所は交易で広まったと考えるのが自然でしょう。
 クッキーは焼くため、水分が蒸発するので比較的長持ちするため旅行する人にとっては格好のお菓子だったと言えるでしょう。

 ヨーロッパに砂糖が持ち込まれたのは年代的に遅かった上に、大半が輸入品なので(当時は今よりも数倍も輸送コストがかかった)、砂糖は今のクッキーに比べてあまり使われていなかったようで、甘くなりだしたのは18世紀からだと言われています。甘くなりだす前のクッキーは、ビスケットとあまり変わらなかったようで、イギリス英語圏ではクッキーとビスケットの区別なく「ビスケット」と呼称しているのはそういう理由があったのでしょう。逆にアメリカではビスケットもクッキーと呼びます。これは、オランダからアメリカに移住した人が持ち込んだお菓子「Koekie」がアメリカ英語化したと言われています。

 ちなみに、日本ではクッキーとビスケットは区別されています。法的には決まっていませんが、「日本ビスケット協会」が定めた規約によると

ビスケット・・・小麦粉、糖類、食用油脂および食塩を原料とし必要により澱粉、乳製品、卵製品、膨張剤、食品添加物の原料を配合し、または、添加したものを混合機、成型機およびビスケットオーブンを使用し製造した食品

クッキー・・・手作り風の外観を有し、糖分、脂肪分の合計が重量百分比で40%以上のもので、嗜好に応じ、卵、乳製品、ナッツ、乾果、蜂蜜などにより製品の特徴づけをおこなって風味よく焼き上げたもの


という自主規定があります。つまり市販品で「クッキー」と銘打っているものは砂糖とバターの配分が足して40%以上ということですね。

 最後に余談ながら、今でも人気が高いチョコチップクッキーですが、これは作られたのは比較的最近で、1937年のアメリカ、マサチューセッツ州の栄養士ルース・グレーブ・ウェークフィールドが発明したものです。発明とは聞こえはいいですが、クッキーを作るにあたって、焼く際にチョコを溶かして全体的にチョコ味にしようと考えて、チョコバー(棒状のチョコレート。当時は板チョコではなくこれが一般的だったらしい)を細かく刻んでクッキー生地に混ぜて焼いたら、チョコが溶けずにそのままの形で焼きあがったものです。試食して美味しかったからか、ルース婦人が務めていたトールハウスホテルのレストランで出したら大好評で、世界的に広まりました。ネスレ社がこれを聞きつけて、それ専用の細かいチョコチップを単体で売り出したのは4年後の事です。


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