AR18
性能:

全長        940mm
銃身長       464mm
重量        3.17kg
使用弾薬   5.56mm×45
装弾数        20
連射速度    800発/分
 東西冷戦はソビエトの自滅というあっけない幕切れで終わった。経済力の土台が軍事力について行けなかったのである。しかし、そんな状況を知ってようが、冷戦時代のソビエトの軍事力は侮りがたかった。特に武器輸出は盛んに行っており、アメリカも世界各国の共産化を恐れた。隣国が共産化すれば次々と共産化するだろう・・・と。いわゆるドミノ理論である。

 そんな中、工業力が発達してない国々でも生産できるような小銃をアメリカは欲した。それがAR18(AR=アーマライト・ライフル)であった。原始的なプレス機と削り出し加工機があればAR18は生産可能と言われている。作動方式もガス圧利用式とオーソドックスだ。ストックは折り畳み式であるが、固定部分が若干、耐久度がないと言われている。ストックを使って射撃するとこの結合部分にガタがきて、射撃精度が落ちるという欠点が指摘されている。

 AR18はアーマライト社で生産していた。やがて日本の豊和工業がライセンス生産したが、日本は武器輸出を認めていないので外国に出すのが難しかった。そして生産はやがてイギリスのスターリング・アーマメント社で生産されるようになった。ただし今では生産されていない。また生産が簡単にできるが第三諸国で生産された事実はないようだ。
 特殊用途としてバレルを260mmに短くしたカービンタイプも作られた。マズル部分をラッパ型にして射手への音響を軽減させるとともにマズルフラッシュを軽減させる働きをもつ。あとは弾倉を長くして40発タイプにしていた。おそらくサブマシンガン的な用途を計画していたのだろう。ただし給弾が悪くという欠点がある。このカービンタイプは軍に採用された形跡はない。

 しかし、別の用途として注目された。IRAなどのテロリストたちが、スポーツ用AR18(フルオート機能を取り払っているタイプ)のフルオート機能を復活させて使用していた。多くの兵士を殺傷したため、「ウィドゥメーカー」(未亡人作り)とも言われていた。