ステアーAUG
性能:

全長        790mm
銃身長       508mm
重量        3.60kg
使用弾薬   5.56mm×45
装弾数       30
連射速度    650発/分

左写真はnonさんからいただきました
ほんとありがとうございます
≦(_ _)≧
ちなみに、カービンタイプで標準の歩兵用とは異なります。
あと、弾倉が長く見えるのですが、40発ぐらい入るのでしょうか?
 オーストリアの国は第2次大戦中はドイツの領土だった(併合されていた)。戦後は分割統治を経て、独立国家となり、永世中立国を宣言したが(スイスと同じく隣国との条約で永世中立を宣言しているけど、スイスと違って条約ではその相手国はオーストリアに対して中立を守る義務がない)無論軍隊は必要だしライフルも当然必要だった。
 オーストリアはベルギーのFN社製FALを使用していたが(オーストリアではStg58と呼称していた。また、FALに小改造を施していた)、アメリカのM16の小口径ライフルの成功により、時代は明らかに小口径高速弾の時代へと移行していた。
 オーストリア国防軍は銃器メーカーのステアー社に小口径高速弾用のライフル開発を依頼した。その期待にこたえたのがAUG(Armee Universal Gewehr・・・陸軍汎用ライフル)であった。AUGの最大の特徴としてはブルパップ式の奇抜なスタイルと、プラスチック素材の大量使用とがある。その特異な外見はそれが一目瞭然にAUGとわかる。プラスチック素材使用もアメリカのM16などでも使用されているが、AUGはストックやグリップなどは当然として、トリガーやハンマーまでもが、強化プラスチックで構成されている。AUGは「プラスチック素材使用の先駆」とよく言われるが前述したように先駆はM16にも関わらず、そういわれるのはここまでこだわったからだといえよう。かといって、耐久性が落ちたというわけでもなく、実験では、6tトラックに踏ませても、ちゃんと作動したという実績がある。また、ブルパップ式のため普通の照準が難しく1.5倍のスコープが標準搭載されている。これはキャリングハンドルも兼ねているので結構強力に作られている。このスコープはクロスヘアー型ではなく(+型の照準器ね)真ん中に小さい円がある。この中に目標物を入れて射撃する方式である。アバウトな照準とも思えるが、歩兵はそんな競技みたいな精密な射撃を要求されないし、初心者でも簡単に照準を合わせられるからこのほうが合理的だと言える。また、故障した時でもスコープ上に照準器がありここで照準ができるものの、あくまで緊急用で、実用性は低い。
 セミオート射撃とフルオート射撃のセレクターはなく、トリガー操作で切り替える。半分引くとセミオート射撃(単発射撃)で全部引ききるとフルオート射撃(連射射撃)となる。そのため、慣れるまでは戸惑う操作だけど、よく考えてみればいちいちセレクター操作をする必要がないから、合理的とも言える。
 AUGの特徴の1つとして、バレルが長いのや短いのに簡単に交換可能で、621mmのロングタイプ(ようは普通のライフルよりも射程が長くなる)を使えば分隊支援火器にもなるし350mmのショートバレルを使えばサブマシンガン代わりにもなる。また拳銃弾の9mm×19弾にも対応可能である。まぁ「9mm仕様にできる」というだけで、実効果は疑問が残るもののそれだけ多用途性があると言える。また、フォアグリップ(前方にある手に持つグリップ)も装備していて、射撃精度はかなり高い。
 欠点は、銃剣を付けられるようにはなっているものの、銃剣戦になった場合はものすごく不利になる事であろうか?しかし、近代戦では銃剣戦闘はまずありえないから、飾り的な要素が強いと言えるだろうけど。
 オーストリア国防軍で制式採用されているのは無論の事だが、他の国のいくつかでも採用されている。