Colt S.A.A.
性能:

全長      ***mm
銃身長     ***mm
重量      *.**kg
(たくさんの種類が
 あるんです(;_;))
使用弾薬    11.43mm
装弾数        5発

左は源三郎さんからいただきました。
今までのはちゃっちかったのですが、これはすばらしく写りがいいので採用しました。
しかし軍用モデルではないです(^^;)

写真提供
源三郎さん
 コルト社のロングセラーは何か?。M16でもなければパイソンでもない。1911年に採用されたガバメントでもない。19世紀の1873年に誕生したこのS.A.A.である。
 S.A.A.はシングル・アクション・アーミーの略。一発一発ハンマーを起こして引き金を引く行為をしなければいけない陸軍用拳銃である事が分かる。一般には”ピースメーカー”と呼ばれている。西部劇の早撃ちやガンプレイなどは良く知られているが、彼らが持っていた銃は(すべてではないが)このピースメーカーが多かった。
 1873年、コルト社は、同年にS&W社が持っていた金属カートリッジの特許が切れるのを待って(特許は20年で権利が切れる)発表された。同年から1892年までの約20年間、アメリカ陸軍でM1873という呼称で採用されていた。
 やがて、ダブルアクションのリボルバー拳銃のM1889が採用されるのだが、この.38口径拳銃は威力の点で.45口径のS.A.A.と比べてかなり劣ったとされる。中でも1899年のフィリピンのモロ族の反乱に対して使用され、その威力不足がアメリカ軍内で大問題となった。モロ族の戦士たちはこの.38口径の銃弾を食らっても突進してきたという。中にはM1889の装弾数6発すべてを食らわしたにも関わらず突進してきて槍でアメリカ軍兵士を刺し殺した事件がアメリカ陸軍上層部に報告され問題とされた。これがアメリカ軍をもって.38口径不信となったわけだけど、どう考えても狙いを外したとしか思えない。とっさの状況で6発全て食らわせるのは難しく、そうした技量があるなら初めから頭を狙うに決まっている。しかしなぜか、大々的に取り上げられ、とにかく.45口径がマンストッピングパワーが優れているという結論が出され、1985年まで.45口径拳銃を採用された事件でもあった。ただ、そうした話は嘘だろうが本当だろうが兵士の士気は低下しただろうし兵士もより威力のある拳銃を欲しがったのはいうまでもない。そのため、S.A.A.が"代打"として結構長い間使われていた。
 やがて、同社の自動拳銃M1911、通称ガバメントが採用されると、S.A.A.は軍用銃としての生命を終える事となった。とはいえ、S.A.A.を好んだ軍人も多く、後に戦車に名を残す事となる猛将"ジョージ・パットン”はこのS.A.A.を第二次大戦直後まで愛用していた。
 今風にいえば”アンティークな銃”なのだが、民間用は相当人気が高く、1955年には生産が再開された。今でも作られているかは知らないが、少なくとも人気は高い。いい物は世紀を跨いででも愛されるものなのだろう。
 余談ながら、"ピースメーカー"の名の由来は、「アメリカ西部を平和にした銃」だからこう言われている。先住民を威圧してなぜゆえに平和製造機と言えようか。

 S.A.A.は基本的にリボルバー拳銃なのだが、今のリボルバーのようにスイングアウト(弾倉を横にスライドさせる事)ができない。つまり弾込めと排莢は一発一発手動で行わなければいけない。銃身下に排莢用のエジェクターがある。つまり弾切れしたら、再装填がすんごく時間がかかる。西部劇で1発で相手を仕留める決闘のシーンがよくあるが、そんな再装填の問題があるからああいった決闘方法にしなければいけなかったという考えは考えすぎなのだろうか?。また、今のリボルバーはハンマーが起きてても起きていなくても引き金を引けば撃てるけど(ただしハンマーが起きていない状態で撃つとガク引きになるので命中精度はぐんと劣るけど)、S.A.A.はハンマーを起こさないと撃てない。だからハンマーが起きていなければ(ハンマー部分のシリンダーに弾が入っていない限り)絶対に安全といえる。西部劇なんかで、右手でトリガーを引きっぱなしで左手の腹でハンマーを動かして連発するシーンは良く見掛けるけども、S.A.A.はそんなシングルアクションだからこそこうしないと連発で撃てないのである。余談ながらM29(.44マグナム)ではこの芸当はできない。S.A.A.ならではの射撃シーンと言える。