ガス作動方式の手順は

目標に狙いを絞って、トリガーを引く

シア(つっかえ棒みたいなの)が開放される

発射

ボルトはガッチリ固定されてて反動でも下がらない

しかし、バレルの途中に小穴があけられててそこからガスが出る

その出たガスでピストンを押す。そしてまずは閉鎖解除

閉鎖解除しきった頃には弾はすでに出てしまっている

慣性でボルトが後退

あたかも完全固定された閉鎖状態で発射されるので命中精度がいい

(゚д゚)ウマー

です(謎)

これだけでは分からないと思いますので(当然だ(^_^;))図解で示したいと思います。

まず、目標を定める!


Lesson1
 上図は特に何の銃とかいうのはないですが、一般的な(曖昧だ(;_;))ライフルを模しています。上図はターンボルト閉鎖機構ですが、銃によっていろいろな閉鎖・閉鎖解除機構があります。ただ、このターンボルト方式は結構多くの自動式ライフルで使われていますので、ここではこれを元に話を進めていきたいと思います。


Lesson2
 発射〜
ハンマーが撃針を叩いてそれが弾の雷管を叩いて銃弾を発射させます。発射直後はボルトがガッチリ固定されているので、ちょこっとでも後ろに後退する事はありません。


Lesson3
 発射中♪
発射後から0.0008秒ぐらいという人間の目ではわからないレベルの秒数です(^_^;)
ガス作動式の場合はバレルの途中に穴があいていて、そこからピストンに流れるようになっています。無論、銃弾発射中のガスを導くのですから、すごく気圧が高いです(3500気圧以上。余談ながら64式小銃の場合は3660気圧となります)。このままの状態でピストンを動かしてしまうとすごく危険です。ほんの0.0002秒でもいいから銃弾がバレルから抜けてガス圧が下がるまで時間稼ぎをする必要があります。
ターンボルト式の場合は、ガスがピストンを押す力をボルトをまわす力にまず継ぎこみます。これで時間を稼ぐのです。


Lesson4
 なんとか、時間稼ぎは成功したようです♪
銃弾は発射されて、ガス圧力も銃口から抜けてしまって安全なぐらいまで(銃にとって。人間からすれば危険だが)下がって、慣性で後退します。上の絵では描いていませんが、後退しきって薬莢を排出してスプリングの力で発射スタンバイの位置に戻ります。その際に次弾を拾って薬室に装填するのですね。



というわけで、完全閉鎖状態で撃てるので


(゚д゚)ウマー

です(謎)


 いうまでもなく、命中精度がいいというのは単発で撃ったときのみで、連発で撃つと反動で銃口が上にいくため、命中精度は悪くなります。また、ボルトアクションと違って、薬室を精密に作ってしまうと、薬莢貼り付け現象がおこって
(上でも書いたように薬莢内部は3500気圧以上になるので膨張する。銃弾は真鍮でできてるのでようは柔らかいのでまた元に戻ろうとする力はあるけども、完全に戻るわけでもなく、また、薬室にベタっと貼りついてしまうと慣性の力では排出できなくなる場合がある)
作動不良の原因になるので、若干のクリアランスが必要となってきます。そのため、ボルトアクションライフルには命中精度では若干劣ります。

 ガス作動方式のメリットとしては

・反動利用式と違って、微妙な調節を必要としない
(反動利用式ではヘッドスペースなどの微妙な調節が必要)
・仕組みが簡単

 な点があり、ライフルや機関銃では多くの銃器がガス作動方式を利用しています。銃器によってはガス穴部分に調整バルブをつけて作動するのに必要以上なガスを抜けるようにしているものもあります。もっぱら機関銃で使用されています。

 特殊なガス作動方式としてピストンを使わずにガス圧をそのままボルトに吹き付けて
 (ようは、上記の絵でいえば水色の部品がない)
作動させる方式もあります。リュングマンAG42というライフルで初めて採用されたので
「リュングマンシステム」
 と呼ばれています。採用例はアメリカのM16シリーズがあります。ガスピストンがないので、その分軽くできるという利点はありますが、ガスポートのクリーニングが常に必要という欠点があるため
(掃除しないと詰まって作動しなくなる)
AG42やM16系の採用例以外はないのが現実です。




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