MP5K
性能:
(下記データはMP5K A1のもの)
全長      325mm
銃身長     115mm
重量      2.00kg
使用弾薬     9mm×19
装弾数      15・30発
連射速度   900発/分







左は東京マルイ製電動ガンの
MP5K A4のPDW型です。
ストックが伸びていますが
これは右側面(この写真で
言うなら向こう側に)
折りたためます。







撮影協力
ホビーショップコスモ
 銃に限ったことではないのだが、成功したものは必ずバリエーション化される。H&K社のMP5は成功作であった。悪くいえば高級サブマシンガンなのだが、警察関係や軍特殊部隊に愛用された。ここまでの大ヒットならばバリエーションが作られない方がおかしいと言えよう。
 MP5KはMP5を可能な限り切り詰めたタイプである。機関部はMP5と同一なのに発射速度はやや上がった。上がったのではなく「上げた」のかも知れない。ともあれ軽くなっているのに発射速度が上がるという事は純粋にコントロールが難しくなるけど実際にはコントロールは難しくない。もっともこの発射速度が限界とも言える。あとMP5との違いはかなり短いのでハンドガードが設けられず独立したフォアグリップがある。これが連射時のコントロールに一躍買っていると言える。またコンパクトが勝負のため固定ストックタイプはない。伸縮式ストックタイプもない。機関部は同一なのでMP5用の伸縮ストックが付けられない事はないと思うのだが付けている写真を見た事がない。短縮してるからバレルが短いので命中精度はMP5に劣り、特殊部隊などでも使用される例は少ない。本来は、軍用で、戦車などの車輌兵や航空兵などへの採用を狙って開発されたと言われているものの、MP5同様、値段が高いという理由で採用している国はない。突撃ライフルが一般化してきたからそのショートタイプで十分事足りるからである。しかし、MP5Kが失敗作であったかというとそうではない。小型のために要人警護のSPが使用しているのである。特に知られているのはアタッシュケースにこのMP5Kを詰めておき、暴漢がその要人に襲いかかったら、そのアタッシュケースをバッ!と開いて素早く照準して撃つのである。アタッシュケースをバッ!と開いて銃口が自分に向いていたら怖いだろうな(笑)。映画なんかではアタッシュケースに詰めておき銃口を開けておき、ハンドル内側にもうけたスイッチとトリガーを連動させておいてアタッシュケースのまま射撃するというのがあるが、狙えないので実際問題として実用性は低いといえる。しかしながらテロリストが使いそうな手段ではある。
 MP5KのバリエーションとしてはMP5と同様の照準器をつけたのはMP5Kで簡単な照準器をつけたのをMP5KA1と呼ぶ。1989年にはMP5と同様にリニューアルし、機関部が一新しセレクターもアンビ(アンビ=両側面から操作できるタイプの事)になり、グリップも指に合わせた波打ったタイプからストレートなものに変わった。MP5KとMP5KA1の新型はそれぞれMP5KA4とMP5KA5となったけども、A2もなければA3もなかった。これは本家MP5のリニューアルタイプがA4から始まったからそれに合わせたのだろう。
 他に特殊タイプとしてはPDW型(PDW=パーソナル・ディフェンス・ウェポン)があり、これはマズルの形が変わっていて、ストックがついている。ストックはMP5のような伸縮式ではなく、折りたたみ式である。なぜMP5と変えたのかは正確な理由は分からないけども、実際にMP5の伸縮ストックを伸ばさないで射撃すると分かるけど、ストックの尾部が手首と干渉して撃ちづらくそれが原因ではないかと思えるが確証はない。
 ともあれ、MP5Kも優秀な小型サブマシンガンには違いなく、いろいろな部署で誰も知らない所で活躍しているのだろうか?


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