M16対空自走砲

全長:        6.40m
車体長:       6.40m
全幅:        2.35m
全高:        2.30m
重量:         8.14t
装甲:         なし
乗員数:        ?名
武装:12.7mm機関銃×4
動力:???
走行性能:最大速度:81km/h
       航続距離:???km
総生産台数:2877両
 アメリカ軍はその強大な航空機戦力によって、日本・ドイツ占領地域とその本国の制空権を確保していった。だから、アメリカ軍地上兵力を航空機で脅かされる事はあまりなかった。とはいえ、地上部隊もその備えは必要でいちおうは自走対空砲はもっていた。それがM13対空自走砲でこれは12.7mm対空機関銃を2丁装備していた。これでは火力不足という事でこれは大型機関砲の搭載と機関銃の増設でまかなえるとした。前者のコンセプトはM15対空自走砲で、後者はこのM16対空自走砲で実現した。
M16対空自走砲は1942年の末頃にM15対空自走砲とほぼ同時期に採用され、アメリカ機甲師団の対空中隊に8両が配備されていた。実戦投入はノルマンディー戦からで、以後エルベ川到達まで各戦線で使用された。ただ、この時期は連合軍が完全に制空権を掌握していたため、本来の目的で使用される事はあまりなかった。しかし使い道は他にもあった。それはその機関銃の数の多さを利用しての対地制圧だった。その強烈な火力はその音を聞いただけでドイツ軍歩兵は戦意を喪失したと言われるほどの威力を発揮した。アメリカ軍兵士から「ミートチョッパーズ」と呼ばれた事実からも対地制圧が主な任務であったというのが想像に硬くない。
 ただ、M16対空自走砲は戦後以降はパッタリと姿を消す。兄弟対空自走砲のM15対空自走砲は1990年代まで使われたにもかかわらずであった。理由としては、12.7mm機関銃しか搭載されていなかったため有効射程が短く(1000m以下かな?)また、炸裂弾がなかったので、1発で敵機を撃墜するのは当たり所がよくない限りはまず不可能だったという欠点もあげられるのだろう。


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