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全長： 5.92m 車体長： 5.92m 全幅： 2.95m 全高： 2.73m 重量： 24.0t 乗員数： ?名 |
武装：37mm機関砲×1 動力：マイバッハ 300馬力ガソリン機関 走行性能：最大速度：38km/h 航続距離：???km 総生産台数：240両 |
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第2次世界大戦後半になってくると、枢軸国側の制空権はなくなりつつあった。飛行機の生産が連合国側に負けていたのとこれが決定的な要因だけども、航空燃料がなかった。甚だしいのは「（飛行機の）爆音が聞こえても上を見て敵か味方かの確認をする必要はなかった。決まって敵機だった」と証言した兵士もいた。陸上戦闘では強い戦車も上からの攻撃には弱い。全ての方向からの攻撃を耐えられるように装甲をはるのは重量の関係上できなかったからで、そのしわ寄せは大抵上面か下面の装甲にいっていた。困るのは戦車部隊で、広いロシア戦線では戦闘機の支援がいつも受けられず、また、ソビエト軍には対戦車攻撃の切り札としてイリューシンIl-2襲撃機という機種があった。これは23mm機関砲を搭載していた。前面装甲ならこの機関砲弾は弾き返せたけども、上面は薄いので23mm機関砲でも貫通された。このIl-2に撃破された戦車は結構多く、ドイツ軍はこのIl-2襲撃機を「ペスト（黒死病）」と呼びおおいに恐れた。それに対抗する手段として自走対空砲の配備が望まれるようになった。 後にメーベルワーゲンと呼ばれるこの対空自走砲の開発開始時期は不明。1942年終わり頃と思うけども、詳細は不明。車体は4号戦車のを使用し、使用する武器は、連合軍に「魔の4連装」と恐れられた4連装の20mm対空機関砲をその上に取りつけた。1943年中頃には試作車両が完成して1943年10月にはヒトラーによる審査を受けた。その際に20mm機関砲の威力不足が指摘されて、量産の許可は与えなかった。そこで、発射速度は劣るけどもより長射程で威力のある37mm対空機関砲を搭載した。これは1944年3月から量産が開始され、ロールアウトしたこの車両は各戦車連隊の対空小隊に配備された。ただ、この時期にはより発射速度を高めて威力も20mm機関砲よりは高い30mmの2連装機関砲搭載の「クーゲルブリッツ」の開発がなされていたから、このメーベルワーゲンはいわゆる「つなぎ」の役割だった。しかしクーゲルブリッツは開発が遅れ、結局生産は1945年3月まで行われていた。これまでに240両を完成させ戦場に送った。相当に活躍したと思われるが、戦績は不明。 なお、搭載された37mm対空機関砲は制式名は「3.7cm Flugrbwehrkakanone 43」で日本語にすれば「43型3.7センチ対空機関砲」とでもなるのだろうか。砲身長は2130mmで大砲のように言うならば57.6口径37mm砲となる。この対空砲の戦闘重量（運搬時の車輪などを除いた重量）は1392kgと以前のドイツ製37mm対空機関砲に比べれば相当軽い（18型で1750kg、36/37型で1552kgだった）。これは、徹底的な簡略化とプレス加工のおかげだと言える。プレス加工が主体のため製造工程もかなり短かった。また、以前の37mm対空機関砲と違って、砲手は砲の右に配置されていた（他は砲の後ろ）。そのため、全長もある程度抑える事ができ、これが装甲車両に搭載を可能にしたと言えよう（それ以前の37mm対空機関砲はハーフトラックなどにそのまま搭載されていて、無論防御力などなかった）。弾丸重量も556gと20mmのそれと比べると4.5倍で威力は単純計算なら威力は20mm機関砲弾の20倍になった。これなら普通の航空機なら一撃で落とせた。ただ、発射速度が毎分200発とトロく、発射する弾数を数えられたぐらいだから、当てるのは難しかったのではなかろうか？ 余談ながら、メーベルワーゲンというのは、ドイツ語で「家具運搬車」という意味。その理由は、装甲板が4隅に四角に配置されているからで、見た目がそう名前がついた。前線の兵士が兵器をアダ名したのは少なくなく、たとえばアメリカの自走砲M7プリーストだけども「プリースト（司祭者）」はアダ名で、この名前の由来は対空機銃マウントが説教台に似ているからそう言われるようになった。この名前は軍の制式名ではないけども、「メーベルワーゲン」というのは軍での制式名だった。なんで、見た目の名前が制式名になるかは知らないけども、そこがドイツという国民性なのか？。 搭載されたのが37mm機関砲なので、対地攻撃にもそこそこ使えたのではないかと思える。また欠点もあり、4隅を装甲板で覆っていたけども、射撃時はこの装甲板は開いてしまうので、射撃の際は両側面と背面がガラ空きになってしまうので、防御力はほとんどないというのが欠点といえば欠点だった。 |
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